
澁澤龍彦幻想美術館 / 巖谷 國士 (平凡社 2007/04)
■今日は音楽以外の記事です。昨日5月2日(水)、澁澤龍彦氏にちなんだ企画展を二つ見て来ました。僕はもうかれこれ10年近く「渋沢」のペンネームを使っているのですが、これは実は澁澤龍彦氏にあやかって付けたものなのです。古くから氏の作品を愛読していることはもちろん、誕生日が一日違いということもあって、限りない親しみと敬愛の念を抱いています。まさに僕のアイドルと言って良い作家です。
■ということで、まずは北浦和の埼玉県立近代美術館にて開催中の企画展「澁澤龍彦 −幻想美術館−」へ。没後20年を記念した催しで、氏の愛した美術作品を通してその生涯をクロノロジカルに辿る試みです。直筆原稿や「滞欧日記」の元となったノート、氏自身による珍しい鉛筆デッサンをはじめ、デルヴォー、ルドン、マックス・エルンスト、金子國義、四谷シモン、などなど、展示されたその作品総数310!いずれも本当に貴重で素晴らしいものばかりでした。

■中でも四谷シモン氏の「天使−澁澤龍彦に捧ぐ」という作品(前述・美術館のリンク先に写真。ページ最下部)はずっと実物を見たいと思っていましたが、思わず鳥肌が立ち涙が溢れるほどの感動を受けました。展示場内を何度も行き来し、作品を味わい、ノートを取りながらいつしか時を忘れ、ふと気付けば三時間近くが経過していました。ギャラリーショップで今回の美術展と完全連動の「澁澤龍彦幻想美術館」(冒頭写真)、雑誌「アート・トップ(特集・澁澤龍彦の宇宙)」を購入。
■続いてそのまま渋谷まで戻り、井の頭線で一駅、神泉の「ギャラリーTOM」で開催中の「澁澤龍彦の驚異の部屋」展へ。澁澤氏ゆかりの美術家たちの作品群によって、氏の「脳内の夢想を形象化する」(パンフレットより)試みです。小さなギャラリーでしたが、巌谷国士による連作写真「澁澤龍彦の光景」をはじめ、各種オブジェ作品、四谷シモン氏の少年像などがセンス良く配置され、こちらも大変貴重で心のこもった内容でした。

■とりわけ感銘を受けたのは、合田佐和子さんの「アラビアン・ナイト序章」(2001)と題するボックス作品(前述・ギャラリーのリンク先に写真。上から三番目)。小さな白い棚に、ガラス製品、石、貝殻、人形などが並べられ、まさにシブサワ・ワールドをコンパクトに具現化したという趣がありました。建石修志さんのオブジェ(同・写真。上から二番目)もすごく良かったなあ。
■スタッフのヤマモトさんという方がとても感じの良い方で、色々お話を伺うことができました。プレ・オープンの時にいらした四谷シモンさん、エキセントリックな方だと思っていたら「ワインおいしいねえ」なんておっしゃる気さくな方でした、などなど(六本木の国立新美術館で個展の噂も)。柔らかい陽射しが差し込むシブサワ・ワールドで、何とも心地良いひと時を過ごすことができた午後でした。音楽と同じくらい絵やデザインが好きで、美術部でおかしな抽象画ばかり描いていた高校生の頃をちょっと思い出したり。
■さて最後になりましたが、この貴重な催しを教えてくださったまいさまさん、いつも沢山の良いものを教えていただいて本当にありがとうございます!おかげさまで、かけがえの無い一日を過ごすことができました。心からの感謝を!⇒ plus que jamais / まいさまさん
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2007/05/03
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