
シャドウプレイヤーズ - ファクトリー・レコードとマンチェスターのポスト・パンク 1978~81(DVD)(2007/3/23)
■ファクトリー・レコードの歴史を、トニー・ウィルソン(レーベル創設者)を中心に、ピーター・サヴィル(レーベル・デザイナー)、ピーター・フック(ジョイ・ディヴィジョン/ニュー・オーダー)、ヴィニ・ライリー(ドゥルッティ・コラム)ら関係者が振り返る貴重なインタビュー集DVD。
■演奏シーンなどの派手な映像は全くありませんが、レーベルが生まれた背景やその発展にまつわる逸話の数々はどれも興味深いものばかりで、気付けば132分の長尺を夢中で見終わっていました。
■「ファクトリー・ベネルクス」から「クレプスキュール」誕生に至るベルギーでのレーベル展開、ジョイ・ディヴィジョンのデビュー、そしてイアン・カーティスの死を乗り越えてニュー・オーダーに至るまでの道程、ドゥルッティ・コラムの歴史的<紙やすり付きジャケット>デビュー・アルバムがどのように作られたか、などなど、重要かつ貴重な証言を、最も直接的に深く関わった当事者の口からじかに聞けるのは、まさに至福と言って良いでしょう。
■中でも特に印象的だったのは、やはりヴィニ・ライリー。終始遠くを見つめる眼差しで訥々と語るその姿は感動的ですらあり、鬱やノイローゼに苦しみながら(ツアーも飛行機で、しかも担架に乗せられて移動したという)作品を生み出したという話など、いかにも繊細なこの人らしくて思わず目頭が熱くなりました。
■また、先日読んだデボラ・カーティスによる「タッチング・フロム・ア・ディスタンス」(関連記事)も、本作を鑑賞するにあたって彩りを添えてくれました。前述の紙やすり付きジャケットの紙やすり、その何百枚かは何を隠そうイアン・カーティスが煙草銭を稼ぐために、しこしこと自らの手で貼り付けたものだったんですね(涙)。
■ちなみに本作の監督は、本作のリリース元でもありクレプスキュールの作品(関連記事)などを再発しているLTMレコーディングスのオーナーであるジェイムス・ナイス。再発だけでなく、こんな仕事もしていたのですね。素晴らしい!!
■最後に、この作品を教えてくださったまいさまさん(plus que jamais**)に、先の「ブリュッセル」に続きまして御礼を。これ、ホント面白かったです!ありがとうございました。
■作品の詳細はこちら ⇒ nowondvd.net
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■その他、今週は大貫妙子さんのRCA時代の紙ジャケを衝動買い/大人買いしてしまいました。他にもアクアラング(zumaさんご紹介)などなど。逐次レビューしていきたいと思います。 ⇒ 靴を見つめるシェルフ
New Wave | trackback(0) | comment(5) |
2007/03/25

Japan Tour e.p. / Jose Gonzalez (2007)
■優れた新譜が続々とリリースされるのにつられ、つい大量買いをしてしまっている今日この頃です(反省)。なかなか記事を書くのが追いつかないのですが、取り急ぎ最近購入したCDをBooklogにまとめてみました。⇒ 靴を見つめるシェルフ : Booklog
■遅まきながらですが、なかなか便利で楽しいですね(Amazonの広告は勝手に出てしまうのでどうかお気になさらずに・・・)。今後は入手したCDは全てここにUPしていきたいと思います。
■Joy Division「Love Will Tear Us Apart」のカヴァーが聴けるJose Gonzalez(ホセ・ゴンザレス)の「Japan Tour e.p.」が素晴らしい!温かみのあるヴォーカルとガット・ギターの音色が、この名曲に新たな息吹を与えています。
Say No! to Being Cool. Say Yes to Being Happy / The Softlightes (2007)
■The Softlightes が、僕の大好きな The Incredible Moses Leroy のRon Fountenberryによる新バンドということは、zumaさんの記事を拝見して初めて知りました(zumaさん感謝です!)。ジャケットがちょっと不気味で手が出なかったのですが(笑)、さらに進化した質の高いポップ・ミュージックを展開しています。
■購入したものは逐次レビューしていきたいと思います。
購入CD | trackback(0) | comment(4) |
2007/03/18

Out of the Woods / Tracey Thorn (2007/05)
■いや〜、突然で驚きました。エヴリシング・バット・ザ・ガール(EBTG)のトレイシー・ソーンのソロ・アルバム。EBTG自体、1999年の「Temperamental」以降オリジナル・アルバムを発表していませんが、まさかソロとは。
■また、本作にはBen Wattが一切参加していませんが、公式サイトを見る限りは特に離別とか解散とかそういうことでは無いようですね(だといいなあ。コクトー・ツインズみたいにはならないで欲しいものです。Spetial ThanksにはBenの名前がありますし、おしどり夫婦で知られる二人のことですから大丈夫ですよね)。
■さて肝心の音の方ですが、Ewan Pearsonを始め複数のDJをプロデューサーに迎えており、近作の流れを汲むクールなクラブ・チューンが中心となっています。
■とは言え、ストリングスをバックに優しく歌う1曲目や、91年のアルバム「Worldwide」を思わせる5曲目など、クラブサウンドにシフトする以前のEBTGにとりわけ愛着のある僕には、少しだけ嬉しい懐かしさも感じる作品でした。
■でもやっぱりトレイシーの声は素晴らしい。ボーカリストとして、やはり唯一無二の存在だと改めて思った次第です。
■試聴は彼女のMySpaceで ⇒ www.myspace.com/traceythorn
■EBTG関連ではもう一つ嬉しいニュースが。EBTGのチェリーレッド時代のPV集がDVDとなって4月25日に発売されます。これは91年にワーナー(トイズファクトリー)から発売されたPV集(VHS)とほぼ同内容と思われ(僕もいまだに繰り返し見るのですが)、「On My Mind」「Each And Everyone」から「Driving」まで(若き日のジョニー・マーが参加している「Native Land」も!)貴重な名曲クリップを収録した(するであろう)本作、是非DVDでも入手したいと思います。詳細は ⇒ CDJournal.com にて。
■ちなみに相方のBen Wattはハウス系レーベル「Buzzin' Fly Records」を立ち上げ、クラブDJ等を中心とした活動をしている模様。 ⇒ Buzzin' Fly Records
■でもできるならばEBTG名義で、また昔のようなアコースティック・サウンドを聴きたいものです。それはもう叶わぬ夢なのでしょうか・・・。
Neo-Acoustic / Guitar Pop | trackback(0) | comment(2) |
2007/03/11

空想紅茶―BERRY VERY BERRY NOTE (単行本) / 渚 十吾 (2004/11)
■ごくありふれた、でも何かが特別に感じられるような日曜の朝。窓には春の始まりを告げる柔らかい光が溢れている。そんなどこか天使的な朝には、ベッドに入ったまま枕元から、こんな本を手にとって読んでみたい。
■MORNING / AFTERNOON / EVENING / NIGHT と章立てされたページには、音楽と本と散歩の密かな楽しみが、散文や詩、コラージュや写真という形をとって美しくちりばめられている。さながら21世紀版「植草甚一スクラップ・ブック」といったおもむきで。
■ベン・ワット、ケニー・ランキン、ハーパス・ビザール、July Skies、L'altra。アントニオ・タブッキ、リチャード・ブローディガン、サリンジャー。京都のイノダ・コーヒー。この本の作者の、そして僕も大好きな音楽や本やカフェを、あなたも気に入ってくれたらとても嬉しい。
■ゆったりと満ち足りた気持ちで最後のページを閉じたなら、すぐにベッドを抜け出して散歩に出かけたくなるだろう。お気に入りのカフェで美味しいコーヒーを飲んだあと、本屋とCDショップをハシゴする・・・・・・そんな小さな休日のプランが、きっと頭の中に出来上がっているはずだから。
■先日嬉しい再発のあった「FROM BRUSSELS WITH LOVE」の日本盤に、本書の著者、渚十吾氏が心のこもった解説を寄せていて(⇒ ブログ内関連記事)かねてから氏の文章のファンであった僕にとっては二重の喜びとなりました。
■渚十吾氏は数々のライナー・ノーツやコラムを執筆する一方で、本書や「Blueberry Dictionary」などの著書、最新作「ユリイカの浮上」(ムーンライダーズ・鈴木慶一氏も絶賛)をはじめ魅力的なモンド/アーバン/ラウンジ系ミュージックを発表する文筆家であり音楽家。
■公式サイトはこちら ⇒ jugo.nagisa.web.site.happy.hour
■「ユリイカの浮上」の試聴はワイキキレコードで ⇒ WAIKIKI RECORD
■それでは僕も、これから散歩に出かけます。
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2007/03/04
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