
音楽を「考える」/茂木 健一郎, 江村 哲二【ちくまプリマー新書 】(2007/05)
■脳科学者・茂木健一郎と作曲家・江村哲二の対談集。
■モーツァルトやジョン・ケージなどを例にとりながら「自分の内なる音を聴く」ことの重要性について語り合う『音楽を「聴く」』『音楽を「知る」』の章をはじめ、芸術のポピュリズムや現代音楽、音楽の一回性などについて論じる『音楽に「出会う」』、クラッシック音楽を取り巻く状況や、音楽と思考〜生命哲学との関係に迫る『音楽を「考える」』の章まで、若い人向けのベーシックなシリーズながら、多くの示唆に富んだ、大変エキサイティングな一冊でした。
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2007/05/31

Aloha Polydor / フィッシュマンズ(1999/06/30)
■横浜に住む両親が墓を買ったというので、日曜日の昨日、一緒に見に行って来たという話です。地下鉄とバスを乗り継いだ郊外の新しい共同墓地は、思いのほか気持ちの良い場所でした。敷地内のそこここには色とりどりの花が咲き、広々とした芝生の中に整然と並ぶ小さな墓石も、降り注ぐ太陽光を浴びて、それはまるで美しいオブジェのように白く輝いていました。
■道すがら聴いたiPodのシャッフルで最初にかかった曲が、フィッシュマンズの「IN THE FLIGHT」でした。彼らの曲の中でもとりわけ好きな一曲ですが、偶然にも昨日の気分や状況にマッチしていたように思います。
■4つ階段を駆け上がってドアをあけてのぞきこめば/その眠たそうな空気が好きだ/(中略)/ドアの外で思ったんだ あと10年たったら/なんでもできそうな気がするって/でもやっぱりそんなのウソさ/やっぱり何も出来ないよ/僕はいつまでも何もできないだろう
■この奇妙な歌詞を発表してから「あと10年」も待つことなく、それからわずか1年半余りを過ぎた1999年の3月、佐藤伸治は余りにも早すぎた死へと旅立ったのでした。
■僕にもいつかあの芝生の下に眠る日が訪れるでしょう。でもそれを思うとき、僕は遠い旅の宿を予約したような、どこか不思議な安らぎに満ちた、穏やかな気持ちに包まれるのです。
■空に寄りかかって 2人の全てを頼って/どこまでも飛んで行く/いつでも僕らをヨロシク頼むよ(「IN THE FLIGHT」詞/曲:佐藤伸治)
J-POP | trackback(0) | comment(2) |
2007/05/28
■彼らの公式サイト「cocteau twins | news」でも紹介されていましたが、コクトー・ツインズのライブやリミックス、インタビューなど、未リリースの音源が大量に、しかも無料で入手できるPodcastサイト「Cocteau Twins Podcast - http://podcast.cocteautwins.org - Free Cocteau Twins audio downloads!」 が出来ていました。
■僕もまだ全然聴けていませんが、これは貴重です。ただ、そのままでは聴けず、ちょっとツールを使ったり、若干入手方法が分かりづらいので、簡単なマニュアル↓を作ってみました。
コクトー・ツインズ無料コンテンツ取得方法
■ちょっとひと手間ですが、その価値は十分あると思います。よろしければぜひお楽しみください。
Shoegazer | trackback(0) | comment(0) |
2007/05/22

Kind of Blue / Miles Davis
■現在NHK教育TVで放送中の「知るを楽しむ」という番組ですが、5月は4回にわたってマイルス・デイビスを取り上げています。講師が今をときめく菊地成孔氏とくれば悪かろう筈がありません。わずか25分の短い番組ですが、これがとにかく滅法面白い。
■マイルスと同じ双子座生まれの菊地氏は、マイルスの持つ「アンビバレンス性」を通奏低音として、その生涯を熱くクールに、鮮やかに紐解いていきます。現在2回までの放送を終えていますが、良家のボンボンとして生まれたマイルスがビ・バップに出会い、挫折を経てクール・ジャズを編み出し、モード奏法による不朽の名作「カインド・オブ・ブルー」を生むまでの過程を、氏の才気溢れる語りによって引き込まれるように見てしまいました。
■ビ・バップやモードなどについて氏が講義するミニ音楽講座のコーナーも楽しくて、ジャズにあまり興味が無い方でも、ジャズっていいなあ、マイルスって凄いなあ、と、きっと楽しんでいただけるのでは無いかと思います。「マイルス・デイビスの人生には一時たりともつまらない時間が無かった」とは菊地氏の言葉ですが、今後の放送も目が離せません。
■第2回の再放送もまだ間に合いますよ。放送時間は本放送が毎週火曜午後10:25〜10:50、再放送がその翌週火曜午前5:05〜5:30です。詳しくは番組ホームページで。⇒ 知るを楽しむ NHK教育テレビ
■マイルスによる美しいミュート・トランペットが聴ける、Scritti Polittiの名曲「Oh Patti (Don't Feel Sorry for Loverboy)」(アルバム「Provision」より) を聴きながら・・・。
Provision / Scritti Politti (1991/08/01)
Jazz | trackback(0) | comment(0) |
2007/05/21

ondee / COMA (2007/05/16)
■今日の東京は抜けるような青空でした。ウミネコの鳴き声と波の音で幕を開ける本作は、こんな気持ちの良い休日に彩りを添える、素晴らしく爽やかな一枚です。
■日本の4人組ポスト・ロック・バンド、COMA*(コマ)の3rd。ドリーミーな音色を奏でるギターを主軸に、まろやかなエレピやシンセ、控えめながら存在感のある男女ヴォーカル、心地よくグルーヴするリズム・セクションなどが渾然一体となって、どこか懐かしい80年代フュージョンを思わせるジャンルレス・サウンドを展開。
■そしてM9の終わりには、再びウミネコと波の音が・・・。その後に収められた、2nd「crema」(こちらも良い作品でした)の冒頭を飾る「croco」のリミックスとシークレット・トラックを楽しんだら、リピートボタンを押してもう一度最初の波の音へ。そんな風に繰り返し聴きたくなる傑作でした。
■公式サイトで試聴を ⇒ http://www.comasounds.com/
■MySpaceで試聴とライブ映像を(映像を見る時は、ページ右上の試聴コーナーの音声を停止してお楽しみください) ⇒ http://www.myspace.com/tabbycoma
■渋谷HMVで購入すると、6月8日のインストアライブ(18時〜)の参加券が貰えます。僕は「000004番」を頂きました。すごく行きたいけど仕事がなあ・・・でもガンバろう!
Post Rock | trackback(0) | comment(2) |
2007/05/20

ベスト&ストーリー / New Order (2005/10/05)
■上記DVDのジャケットパクリ(下記リンク先に比較写真あり。これは酷い)→ 出荷停止だそうです。色々ありますね・・・。⇒ ワーナーミュージック・ジャパン-重要なお知らせ
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2007/05/20
■今日はもう一つ。ついに解散してしまいましたね。New Order。何と言って良いか・・・。
⇒ 音楽サイト BARKS - New Order : ニュー・オーダー、ついに解散?
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2007/05/17

Martin Hannett's Personal Mixes / Joy Division (2007/05/07)
■マーティン・ハネットの友人によって最近発見され、さらにハネットの親戚筋によって加えられたこれらの録音は、珍奇な音素材やサウンドエフェクト等々、ハネットの制作過程での構想や彼とバンドとの関係性を考察する上で、稀に見る類のものでしょう。
■ハネットは、彼の所有するテープ・マシンをスタジオ・セッションの間中回していた為、スタジオでの子供じみたお喋りや、彼自身とメンバーとのやり取りなどがすべて残されています。彼はバンドメンバーに対し、レコーディングのコントロールは自分に委ねるべきだという考えを持っており、このアルバムにはハネットが個人的に気に入っていた、Joy Divisionの楽曲の珍しい別ミックスも収められています。
■全てのJoy Divisionファンのマスト・アイテムと言える本作。この中には以下の楽曲の別ミックスが含まれています。「Autosuggestion」、「Heart and soul」、「24 hours」、「Passover」、「The Eternal」(2パターン)、「From Safety to where & Decades」(3パターン)。
***
■以上はAmazonに掲載されていた英文レビューの拙訳ですが、特にアルバムの前半はシンセの試奏らしき音やSE(ドアの開閉音等)、スタジオでの雑談、「Insight」の演奏を最初の数小節で止めてしまっているバージョン(M5)など、「すべてのファン」向けというよりは、かなりマニアックなコレクターズ・アイテムだと言って良いでしょう。
■ハネットとイアン・カーティスの肉声が聞けるのも貴重ですし、後半の各種別ミックスも、本チャン前のラフ・ミックスという感じで定位やEQなど甘いのですが、それがまた独特の温かみがあってとても良いのです。さすが、バンドの音を熟知したハネットのお気に入りと言うだけありますね。本テイクと聞き比べるのも一興でしょう。バンドのレコーディングの様子やミックス処理の過程など知ることのできる、大変興味深い作品でした。
■そんな矢先、日本盤の発売のニュースも。⇒ CDJournal.com - ニュース - ジョイ・ディヴィジョンのM.ハネット所有レア音源集、日本発売決定
■上記によると、イアン・カーティスの生涯を描いた映画『Control』も完成し、カンヌ国際映画祭にて上映されたとのこと。公式サイトはこちら(まだ正式にOPENしていないようですが)。 ⇒ Control - A Film By Anton Corbijn
■ニュー・オーダーの公式サイトには、映画のスチール写真が数点UPされています。雰囲気出ていますね〜。日本での公開が楽しみです。 ⇒ New Order Online - A New Order / Joy Division Web Site
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2007/05/17
■最近のニュースから気になったものをいくつか、備忘も兼ねてメモっておきたいと思います。
1. ヤング・マーブル・ジャイアンツの名作がデラックス・エディションで再登場!
2. チャプターハウスの廉価ベスト盤が発売に!ブー・ラドリーズ、ネッズも
3. ドイツのGUITAR、新作を発表!ジザメリのカヴァーも
4. ヤング・マーブル・ジャイアンツ、27年ぶりのライヴを5月に開催
5. ジョイ・ディヴィジョンのM.ハネット所有レア音源がCD作品としてリリース!
6. ジザメリ リード兄弟のソロ、FreeheatとLazycameの作品が再発!
7. 元祖ポスト・ロック・バンド、シーフィールの1stがDX盤として復刻!
■3.の「GUITAR」は買いました。「ジャスト・ライク・ハニー」のカヴァーがキュートでとても良かったです。
■7.の「シーフィール」は発売当時、確かコクトー・ツインズのメンバーもお気に入りと言っていたと思います。オリジナルを持っていますが、とてもいいですよ。このリマスター盤もぜひ手に入れたいと思っています。
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2007/05/11

Mysterio/Candleland / Ian McCulloch (2007/04/02)
■いつものように朝食のトーストを焼こうとパンを手に取り、ふとその袋に貼られたシールの小片を見ると、そこに「エコバ」の文字が・・・。その瞬間、エコバニ ⇒ イアン・マッカロクのソロ・アルバム再発のことを思い出しました。
■89年の1stソロ作「Candleland」と、92年の2ndソロ作「Mysterio」をセットにした「Mysterio/Candleland」が先月より発売中です。2作ともオリジナルで持っていますが、きっとボーナス・トラックに釣られて買ってしまうんだろうなあ。
■エコバニ脱退後の苦しみや迷い、ドラマーのピートと父親という相次ぐ二つの死に直面した痛み(1stのジャケットには「ピートの思い出に」「父のために」といった追悼の言葉が刻まれています)。そうした中でも新たな希望を見出そうとする、そんな姿が何とも痛々しくも美しいこの二作品、僕は大好きです。
■特にソロ第一作の「Candleland」は、もしアナログレコードだったなら「磨り減るほどに」よく聴いた一枚です。「僕はすべてを失った」と歌う「Proud To Fall」、アルバムの最後を飾り、再起への祈りを投影した「Start Again」、そしてコクトー・ツインズのエリザベス・フレイザーとの奇跡のデュエット曲である表題作など、どれも胸を打つ楽曲ばかりです。
■続くソロ第二作「Mysterio」。どこかスパニッシュ風の哀愁を漂わせたシングル曲「Lover Lover Lover」を中心に、より深く内面に沈潜した楽曲が並びます。派手さはありませんが、味わい深い佳品。
■「Lover Lover Lover」のPVをのMy Spaceで(ページを少し下にスクロール。右上の楽曲コーナーとPVが両方スタートして音声が混じることがあります。一方を停止してお楽しみください) ⇒ http://www.myspace.com/ianmcculloch
■ところでパンの袋の「エコバ」ですが、何のことは無い「エコバッグ・プレゼント」と書かれていたのでした。
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2007/05/10

Steve McQueen - Legacy Edition / Prefab Sprout (2007/04/02)
■プリファブ・スプラウト1985年の名盤「Steve McQueen」。20年の時を経た今、プロデュースを担当したトーマス・ドルビー自らの手によってデジタル・リマスターされ、みずみずしく蘇りました。
■そのトラックの隅々まで知り尽くした音職人による仕事だけあって、音の一粒一粒に丁寧なサウンド・ブラッシュが施され、オリジナルの持っていたきらめきはよりきらびやかに、その薫り高い味わいはより芳醇に、といった塩梅で、とにかく素晴らしいの一言です。
■加えて貴重なのが、今回のエディションに付属のボーナス・ディスク。名曲中の名曲「When Love Breaks Down」をはじめとする本編の収録曲を中心に、昨年2006年夏、パディ・マクアールンのギターとヴォーカル(+曲によってブルース・ハープ)のみによるアコースティック・バージョンとして新たにアレンジ、レコーディングされた全8曲。深みと豊かさを増したパディのヴォーカルが、メロディーと歌詞だけでも十二分に成立する名曲たちの魅力を、よりシンプルに、鮮明に浮き彫りにします。
■オリジナル作品を既に持っている方にも、否、その作品を心から愛する人にこそ(もちろん彼らの音楽に初めて触れるという方にも)、本作を自信を持ってお薦めいたします。
■日本盤【完全生産限定盤】は5/23にSONY MUSICより発売 ⇒ Sony Music Online Japan : プリファブ・スプラウト
■Myspaceで彼らの魅力の一端を ⇒ http://www.myspace.com/prefabsprout
Neo-Acoustic / Guitar Pop | trackback(0) | comment(2) |
2007/05/08

澁澤龍彦幻想美術館 / 巖谷 國士 (平凡社 2007/04)
■今日は音楽以外の記事です。昨日5月2日(水)、澁澤龍彦氏にちなんだ企画展を二つ見て来ました。僕はもうかれこれ10年近く「渋沢」のペンネームを使っているのですが、これは実は澁澤龍彦氏にあやかって付けたものなのです。古くから氏の作品を愛読していることはもちろん、誕生日が一日違いということもあって、限りない親しみと敬愛の念を抱いています。まさに僕のアイドルと言って良い作家です。
■ということで、まずは北浦和の埼玉県立近代美術館にて開催中の企画展「澁澤龍彦 −幻想美術館−」へ。没後20年を記念した催しで、氏の愛した美術作品を通してその生涯をクロノロジカルに辿る試みです。直筆原稿や「滞欧日記」の元となったノート、氏自身による珍しい鉛筆デッサンをはじめ、デルヴォー、ルドン、マックス・エルンスト、金子國義、四谷シモン、などなど、展示されたその作品総数310!いずれも本当に貴重で素晴らしいものばかりでした。

■中でも四谷シモン氏の「天使−澁澤龍彦に捧ぐ」という作品(前述・美術館のリンク先に写真。ページ最下部)はずっと実物を見たいと思っていましたが、思わず鳥肌が立ち涙が溢れるほどの感動を受けました。展示場内を何度も行き来し、作品を味わい、ノートを取りながらいつしか時を忘れ、ふと気付けば三時間近くが経過していました。ギャラリーショップで今回の美術展と完全連動の「澁澤龍彦幻想美術館」(冒頭写真)、雑誌「アート・トップ(特集・澁澤龍彦の宇宙)」を購入。
■続いてそのまま渋谷まで戻り、井の頭線で一駅、神泉の「ギャラリーTOM」で開催中の「澁澤龍彦の驚異の部屋」展へ。澁澤氏ゆかりの美術家たちの作品群によって、氏の「脳内の夢想を形象化する」(パンフレットより)試みです。小さなギャラリーでしたが、巌谷国士による連作写真「澁澤龍彦の光景」をはじめ、各種オブジェ作品、四谷シモン氏の少年像などがセンス良く配置され、こちらも大変貴重で心のこもった内容でした。

■とりわけ感銘を受けたのは、合田佐和子さんの「アラビアン・ナイト序章」(2001)と題するボックス作品(前述・ギャラリーのリンク先に写真。上から三番目)。小さな白い棚に、ガラス製品、石、貝殻、人形などが並べられ、まさにシブサワ・ワールドをコンパクトに具現化したという趣がありました。建石修志さんのオブジェ(同・写真。上から二番目)もすごく良かったなあ。
■スタッフのヤマモトさんという方がとても感じの良い方で、色々お話を伺うことができました。プレ・オープンの時にいらした四谷シモンさん、エキセントリックな方だと思っていたら「ワインおいしいねえ」なんておっしゃる気さくな方でした、などなど(六本木の国立新美術館で個展の噂も)。柔らかい陽射しが差し込むシブサワ・ワールドで、何とも心地良いひと時を過ごすことができた午後でした。音楽と同じくらい絵やデザインが好きで、美術部でおかしな抽象画ばかり描いていた高校生の頃をちょっと思い出したり。
■さて最後になりましたが、この貴重な催しを教えてくださったまいさまさん、いつも沢山の良いものを教えていただいて本当にありがとうございます!おかげさまで、かけがえの無い一日を過ごすことができました。心からの感謝を!⇒ plus que jamais / まいさまさん
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2007/05/03
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